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濫読日記06 「日本の歴史をよみなおす」
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春ですね。竹口は大阪産業大学特任教授に就任いたしました。
事務所だけでなく大学でも、異なる視点をもつ学生たちと一緒に
設計活動にいそしんでいければと思います。
また事務所のほうも、スタッフが一人独立して少し様変わりです。
だからというわけでもないですが「よみなおす」のに凝ってます。
日本中世史をあざやかによみなおしたことで著名な網野善彦氏の著作。「文字」について「貨幣」について「差別」について「女性」について「天皇」について「農業」について「海と日本」について「荘園」について「海賊」についてなどなど。例えば、農業を主体とした社会がずっと続いてきたように考えられていたのに対して、網野氏の描く中世では、14世紀ごろまでには貨幣を用いた売買がすでに一般的であるほど、大都市のみならず、地方の都市や港でも百姓による特産物や工芸品の生産が盛んであり、海や川を通じての定期的な流通がすでに確立していたなど、テーマは多岐にわたりますが、戦国時代までの中世とそれ以降の近世では、社会の構造も生活様式も、さまざまな職業に対する価値観も、全く異なっていたと考えなくてはならないことを鮮やかに描きだしてくれます。
そして現在、戦前生まれの網野氏は、自分が、14世紀以来の生活様式や価値観の大転換期を生きていることを、学生たちとの交流から素直な驚きをもって感じるそうです。
事務所だけでなく大学でも、異なる視点をもつ学生たちと一緒に
設計活動にいそしんでいければと思います。
また事務所のほうも、スタッフが一人独立して少し様変わりです。
だからというわけでもないですが「よみなおす」のに凝ってます。
日本中世史をあざやかによみなおしたことで著名な網野善彦氏の著作。「文字」について「貨幣」について「差別」について「女性」について「天皇」について「農業」について「海と日本」について「荘園」について「海賊」についてなどなど。例えば、農業を主体とした社会がずっと続いてきたように考えられていたのに対して、網野氏の描く中世では、14世紀ごろまでには貨幣を用いた売買がすでに一般的であるほど、大都市のみならず、地方の都市や港でも百姓による特産物や工芸品の生産が盛んであり、海や川を通じての定期的な流通がすでに確立していたなど、テーマは多岐にわたりますが、戦国時代までの中世とそれ以降の近世では、社会の構造も生活様式も、さまざまな職業に対する価値観も、全く異なっていたと考えなくてはならないことを鮮やかに描きだしてくれます。
そして現在、戦前生まれの網野氏は、自分が、14世紀以来の生活様式や価値観の大転換期を生きていることを、学生たちとの交流から素直な驚きをもって感じるそうです。